夢の中に君がいる

元々コメディアンのシャンタル・ロビー、その才能が遺憾なく発揮されている、ちょっとハッピーな気分になれる作品

オディール・ルスレは感じの良い、時にはお人よしなところがあるけれど、大抵は真面目な女性。42歳半と少々で、あまり疑問をもつことなく日々を送っている。
幸せになる条件は揃っているのだ。女優という素敵な仕事、マリーという素敵な娘、 ミリアム、ナット、ミッシュら素敵な女友達、とっても愉快なバー“ワロル”は素敵な集合場所。
ある日、娘が恋人と暮らすために家を出る、彼も素敵、ただ…。そうなのだ、ただ…。
オディールは空っぽな家、過ぎ去った時間、そして過ぎ去っていく時間、一人で老いること、全て不安である。もう心配する人もいやしない。誰のために鶏肉とマッシュポテトを作ったら良いの?“アダモ”パーティーの晩を台無しにする問いの数々。その晩流れる歌はオディールに突然思春期への発作と欲求を引き起こす。全てが可能で感情が豊かだったあの時代に戻りたい…。
その時彼女は3人の興行師カデル、イディル、ラシッドと出会う。ずっとメリーゴーランドが怖かったオディールが移動遊園地を好きになる…。この新しい行動は彼女の友人達にも伝染する、所謂虫が食ったリンゴ(もしくはリンゴあめ)というやつだ。
「夢の中に君がいる」はカラスの足跡の暴政、そしてもう一度サクランボをイヤリングの代わりにつけてみたいと思う心の物語。特に恋愛願望、放埓さへの欲求、日常のシンプルな幸せ探しがテーマとなっている。オディール、ミリアム、ナタリーの3人にだってそれがふさわしい!


映画情報

邦題:夢の中に君がいる
原題:Laisse tes mains sur mes hanches

監督:シャンタル・ロビー
出演:シャンタル・ロビー、クロード・ペロン、ロシー・デパルマ

2003年/105分/フランス