愛を弾く女

新進女性ヴァイオリン奏者と、彼女をめぐる二人の男との恋を描く恋愛ドラマ

美貌の新進ヴァイオリン奏者カミーユ(エマニュエル・ベアール)は、パリのレストランで二人の男性に出会う。一人は自分の愛人で楽器工房経営者のマクシム(アンドレ・デュソリエ)、もう一人はマクシムとコンビを組む楽器の“外科医”ステファン(ダニエル・オートゥイユ)だった。音に関して天才的な感覚を持つステファンは、カミーユの持ち込んだヴァイオリンの魂柱をわずかに細工して彼女の望み通りの音を作り驚かせる。カミーユは自分に注がれるステファンの強い視線を意識し、マクシムとでは味わえない高揚感を与えられるようになった。カミーユはマクシムに別れを告げ、ステファンに愛を告白するが、彼は「君のことを愛してはいない……」と言う。傷心のカミーユは演奏旅行に旅立ち、マクシムとステファンの友情は壊れ、二人は工房を別にするようになった。八か月半の後、三人は再会した。マクシムとカミーユは再び一緒に暮らすようになっていた。苦しみを乗り越えたカミーユは前にも増して美しくなり、音楽家としても成長していた。カミーユはステファンと言葉を交わし、視線を交わしながら、あの苦しみが自分の人生と音楽を大きく成長させたことを知るのだった。


映画情報

邦題:愛を弾く女
原題:Un coeur en hiver

監督:クロード・ソーテ
出演:エマニュエル・ベアール、ダニエル・オートゥイユ、アンドレ・デュソリエ

1992年/103分/フランス
配給:アルバトロス・フィルム=テレビ東京
1993年7月10日公開
★1992年49回ヴェネチア国際映画祭 銀獅子賞(最優秀監督賞)