ミクロコスモス

大自然の中に生きる数十種類の昆虫とその回りに共存する植物や鳥たちの姿を、美しい映像と華麗な音楽で描いたドキュメンタリー映画

ある夏の美しい一日、朝、昼、夜、そして翌日の夜明けまで、ミリメートルの尺度で再発見されたミクロの世界を描いている。雲から草地への息を飲むようなダイビングの映像で幕を開け、朝、虫たちが活動を始める。チョウが変態を遂げ、花粉を集めるハチ、アブラムシをむさぼっていたテントウムシがアリによって追い払われる。コケのベッドではカタツムリが愛を交わし、クモは糸の罠で待ち構える。真昼、灼けつくような暑さの中、ケムシの行列が地面を這い、タマオシコガネムシが糞の玉を転がし、アリの巣が空からの巨人・キジに狙われる。池ではミズグモが水面の鏡の上を滑っている。突然の雷雨、昆虫たちは破壊的な水滴爆弾の被害に遭う。嵐が去り、羽アリが結婚へのフライトへと旅立ち、2匹のクワガタが戦っている。夜、羽を休める者がいるかたわら、コウロギやガが目覚める。霧が晴れ、また一日が始まる。人間の騒音が辺り一面に押し寄せ、ミクロの世界が幕を閉じる。


映画情報

邦題:ミクロコスモス
原題:Microcosmos

監督:クロード・ニュリザニー、マリー・プレンヌー

1996年/73分/フランス
配給:KUZUIエンタープライズ(KUZUIエンタープライズ=パイオニアLDC=ゲオ提供)
1997年9月20日公開