たれ込み屋

良い「イトコ（たれ込み屋）」なしには腕利きの刑事になれないのは明白な事実だ。ところが良いたれ込み屋など、おいそれと見つかるわけがない。敏腕刑事のジェラールも、それはよく心得ている。机に張りついて安穏と定年を待つタイプでないなら、このヌヌールのようなたれ込み屋をしっかりつなぎとめておく必要がある。その手を借りて次々と大物の犯人を逮捕したければ、たれ込み屋にもそれなりの見返りを与えてやらなくてはならない。遅かれ早かれ法廷で顔を合わせることになろうとも、「いい刑事はけっしてイトコを見捨てない」のが鉄則。協力しあって、幾度も危ない橋を一緒に渡り続けるうちに、刑事とたれ込み屋の問に必然的に芽生えるのもの‥・それは友情だろうか？