モン・アンジュ

『橋の上の娘』の脚本を手掛けたセルジュ・フリードマンと主演のヴァネッサ・パラディが再びタッグを組んだ純愛ドラマ。

恋に落ちた女はピストルの弾と同じくらい危険だ、誰も彼女を止められない。だが障害物が現われ、軌道が逸れることはありうる。例えば真夜中に鳴り出す電話。そんな時間にかかってくる電話は間違え電話か悪い知らせに決まっているが、その両方であることは稀だ。
コレットが取った受話器の向こう側に響く、見知らぬ女の助けを求める声。私の幼い息子を迎えに行って連れてきて。

それは間違え電話だった。

悪い知らせというのは、コレットが迎えに行くことになったビリーという名の少年が、実際はいわゆる思春期の境をさまよいながら危うく大人に近づいていること。その時期に若者は漠然とした欲望と未知なる未来とに突き動かされて、むさぼるように触れ合いを探し求める。ビリーがやがて母を失い、その未来がますます不確かになる中、コレットは愛に、目を輝かせながら激しく打つ鼓動にまっすぐ向かっていた道を逸れた原因であるこの障害物を取り除くには、どうしたらよいか分からない。それは時には危険で、二人で旅したほうがより安全な道だ。


映画情報

邦題:モン・アンジュ
原題:Mon Ange

監督:セルジュ・フリードマン
出演:ヴァンサン・ロティエ、ヴァネッサ・パラディ

2005年/94分/フランス
ビデオタイトル:天使の宿り木