フランス映画祭2020 横浜
×
ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 特別マスタークラス
この度、米国アカデミー賞公認国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル&アジア(SSFF & ASIA)」と「フランス映画祭2020 横浜」のコラボレーションが決定。本映画祭の開催期間に合わせて、フランスのショートフィルムをオンラインで限定配信し、ゲストを招いて学生へ向けたオンラインの特別マスタークラスを行います。今回のテーマはフランスのショートフィルムでみる親と思春期の子の関係。思春期を迎える女性と父親の関係性を描いた短編作品、『真西へ』と『アデュー』にフォーカスし、それぞれの監督をゲストに迎え、質疑応答のトークを行います。また、ブリリア ショートショートシアター オンラインでも配信されている『ローラとの夜』も関連作品として紹介します。マスタークラスの模様はフランス映画ファンの皆様にもご覧頂ける様、フランス映画祭公式YouTubeにて生配信を予定しております。是非ご参加ください!
特別マスタークラス実施概要
配信日時 | 12月11日(金)11:00〜12:00 (予定)*生配信 |
---|---|
配信URL | https://www.youtube.com/c/フランス映画祭2020横浜 (フランス映画祭2020 横浜公式チャンネル) |
テーマ | フランスのショートフィルムでみる親と思春期の子の関係 |
対象作品 |
『真西へ 』 (監督:アリス・ドゥアール) 『アデュー』(監督:マティルド・プロフィ) 『ローラとの夜』(監督: Guillaume Renusson / BSSTO作品) |
【トークゲスト】
アリス・ドゥアール(『真西へ』監督)
美術史課程を経て、フランス国立映像音響芸術学院の映像学部に入学。卒業制作の『女教師』はARTEで配給され、クレルモンフェラン国際短編映画祭、アンジェのプルミエ・プラン映画祭、パンタンのコテ・クール映画祭など数多くの国際映画祭で上映。その後、女性らしさ、集団の中のアイデンティティーの追求、家族の絆を題材にした2本の短編映画、『ファースト・マッチ』 と『真西へ』を監督。2017 年、テレビドラマ「Robin(無題)」を監督する一方で、脚本を書き続けている。現在、新作の短編映画と初の長編映画『 L’attente.(原題)』の脚本に取り組んでいる。
マティルド・プロフィ(『アデュー 』監督)
フランス国立映像音響芸術学院(ラ・フェミス)の脚本学部を卒業。その後、ミカエル・ブーフ、セルジュ・ボゾン、レオス・カラックス、ソフィー・フィリエール、ニコール・ガルシアなど、数々の名監督たちと仕事をする。『アデュー」は短編映画初監督作品。
【モデレーター】
東野正剛(SSFF & ASIA)
1968年生まれ。カリフォルニア州ペッパーダイン大でジャーナリズムを専攻。卒業後、渡仏。3年間をクレルモンフェラン市に滞在する。以後、ロサンゼルスでショートフィルムの制作、ハリウッド映画の製作に携わる。2000年からは、毎年6月に原宿表参道で開催される「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」の事務局長として参加。現在は、同映画祭のフェスティバル・ディレクター。
作品のオンライン配信について
配信サイト | ブリリア ショートショート シアター オンライン 特設ページ https://sst-online.jp/magazine/9184/ |
---|---|
配信期間 | 12/5(土)10:00〜12/18(金)10:00 |
作品
※下記6作品のオンライン配信は期間中どなたでも上記配信サイトからログイン不要、無料でご視聴いただけます。
マスタークラス対象3作品(実写)
『真西へ』(原題:Plein Ouest)
思春期目前の娘、揺れる父親心
9歳のマチルドは、バカンスの終わりを友人たちと海辺で楽しんでいる。すると、彼女の父親が、彼らのある遊びを曲解してしまう。
制作年:2019
制作国:フランス
時間:17分
映画祭上映歴:
・ユニフランス短編賞(フランス、2019)オフィシャル・セレクション
・リーズ国際映画祭(イギリス、2019)ルイ・ルプランス・コンペティション
・チェコ共和国・フランス映画祭(チェコ共和国、2020)短編の夕べ
・ダカール短編映画祭(2019)フランス映画部門
・マイ・フレンチ・フィルム・フェスティバル(2020)オール・アバウト・ウィメン部門
・フランス映画祭2020 横浜(日本、2020)マスタークラス・短編部門
『アデュー』(原題:Un adieu)
父と娘の別れの一日フランスの海岸沿いを走る一台の車には、パリの学校で新生活をスタートさせる娘と、彼女を送り届ける父が乗っている。娘はもうすぐ思春期、そして父親にも別れを告げることになる。最初でおそらく最後の2 人きりのドライブ。特別なことはないかのように振る舞う父娘に、別れのときが迫る。マティルド・プロフィの監督デビュー作。
思春期の終わりにさしかかり、父親との関係が変わる時期に特有な感覚を、視線や沈黙、不器用な言葉を通して繊細に描き出す。 監督:Mathilde Profit マティルド・プロフィ
制作年:2019
制作国:フランス
時間:24分
映画祭上映歴:
・Alcine(スペイン、2019)ヨーロッパ・コンペティション
・グルノーブル野外短編映画祭(フランス、2020)オフィシャル・コンペ(スペシャル・メンション、ユニフランス賞受賞)
・ユニフランス短編賞(フランス、2020)オフィシャル・セレクション プログラム1
・チェコ共和国・フランス映画祭(チェコ共和国、2020)短編の夕べ
・フランス映画祭2020 横浜(日本、2020)マスタークラス・短編部門
『ローラとの夜』(原題:La Nuit, tous les chats sont roses)
「自分らしさ」からの解放を描く
17歳のアリスは、自分の身体に違和感を覚えている。インターンシップのための重要な面接の前日、普段だぶだぶの服を着ている彼女は、母親から女性らしいタイトなスーツを着るように勧められて反抗してしまう。そんな時、彼女はローラに出会う。
監督・脚本家。ショートフィルム初監督作品”A moment of silence(2013)”は、一台のスマートフォンのカメラのみで撮影され多くの賞を獲得。その後もショートフィルム”After Class(2013)”、”All Cats Are Pink in the Dark(2015)”等で受賞しており、自身初の長編映画の製作にも取り掛かっている。
制作年:2015
制作国:フランス
時間:19分
映画祭上映歴:
バミューダ国際映画祭 2015
バハマ国際映画祭 2015
その他配信3作品(アニメーション)
『音楽家』(原題:Navozande, le musicien)
引き裂かれた恋人たちはいつまでも想い合う
1219年、ペルシャは、ジンギス・ハーン率いるモンゴル軍の残虐な襲撃に遭う。多くの民が殺され、または奴隷として拘束された。40年後、モンゴル軍は一帯を制圧、戦いはなくなり、ペルシャはモンゴルの支配下に落ちた。中には、人生を変えてしまった最初の襲撃の悲惨な記憶を忘れられないものもいる。ある若い音楽家もまた、モンゴル軍の襲撃により恋人と引き離されてしまう。50年後、彼は演奏を国から命じられ、モンゴルのとある城へ出向くことに。そこで、強制労働を強いられていた生き別れの恋人と、再会するのだった。
イラン・テヘラン出身。2008年より、イラン、フランス、アイルランドで、様々なアニメーション企画やTVシリーズを手がける。ARTEやFrance3、TED-edの短編アニメーション映画の監督や、長編アニメーション映画『ブレッドウィナー』(2019)の美術監督も務め、本作はアカデミー賞長編アニメーション部門でノミネートされた。
制作年:2020
制作国:フランス
時間:14分
映画祭上映歴:
・トロント国際映画祭 (カナダ、 2020) ショート・カッツ
・フランス映画祭2020 横浜 (日本、2020) マスタークラス・短編部門
『岸辺』(原題:Rivages)
自然の感触
ある小さな島に嵐が来る。風が吹き、黒い雲が空を覆い、雷が鳴る。やがて、雨が止み雲間から光がさす。
波が寄せては引くようなリズムで、この作品は、刹那の瞬間や感触を捉えようとする。海辺で、自然の感触をゆっくりと発見するような作品。
ベルギーの国立高等芸術学校でマスターを取得。在学中に、 『L’Envolée(原題)』、 『Balades(原題)』、 『Rêves de brume(原題)』の3本の短編アニメーションを制作、いずれも複数の国際映画祭で上映され、賞を受賞。
制作年:2020
制作国:フランス
時間:8分
映画祭上映歴:
・アヌシー国際アニメーション映画祭(フランス、2020)オフィシャル・コンペティション(アンドレ・マルタン賞受賞)
・ユニフランス短編賞(フランス、2020) オフィシャル・セレクションプログラム 6
・ミニフェスト (アメリカ合衆国、2020) オフィシャル・セレクション
・シナニマ (ポルトガル、 2020) インターナショナル・コンペティション(審査員特別賞受賞)
・Zinebi ビルバオ国際ドキュメンタリー・短編映画祭 (スペイン、2020) インターナショナル・コンペティション
・チェコ共和国・フランス映画祭(チェコ共和国、2020)短編の夕べ
・フランス映画祭2020 横浜(日本、 2020) マスタークラス・短編部門
『思い出たち』(原題:Souvenir Souvenir)
戦争を語ること、知ることの難しさ
10年間、アルジェリア戦争のアニメ映画を作ろうとしている。戦争に行った祖父に、戦争の話をしてほしい、とずっと思っていた気がするけれど、今はもう話を聞きたいのか、映画を作りたいのかすらわからない・・・。
アニメーションおよびアートの学校を卒業後、ゲーム業界に就職。その後、マダガスカルに1年滞在し、その時に制作した 短編『Madagascar, carnet de voyage(原題)』で監督デビュー。この作品で様々な賞を受賞、2011年のアカデミー賞にノミネートされた。2013年には、テレビ局のARTEで短編のアニメシリーズを制作。本作が3本目の短編となる。
制作年:2020
制作国:フランス
時間:15分
映画祭上映歴:
・ユニフランス短編賞 (フランス、2020) オフィシャル・セレクション プログラム2
・ロードアイランド国際映画祭(アメリカ合衆国、2020)インターナショナル・コンペティション
・トゥルーヴィル・オフショート映画祭 (フランス、2020) フレンチ・コンペティション(批評家賞、スペシャル・メンション受賞)
・ザグレブ・アニマフェスト(クロアチア、2020)グランド・コンペティション
・アニマトウ・ジュネーヴ国際アニメーション(スイス、2020) コンペティション Doc’Anim
・ヴィーラ・ド・コンデ国際短編映画祭 (ポルトガル、2020) インターナショナル・コンペティション
・BIAF (韓国、2020)インターナショナル・コンペティション
・テュービンゲン・シュトゥットガルト国際フランス語映画祭 (ドイツ、2020) インターナショナル・コンペティション(短編グランプリ受賞)
・Anim’Est (ルーマニア、 2020) インターナショナル・コンペティション(Best Anidoc 受賞)
・ベルリン国際短編映画祭・Interfilm(ドイツ、2020)インターナショナル・コンペティション
・トリノ短編映画マーケット(イタリア、2020)ユニフランス部門
・ダカール短編映画祭(2020)フランス映画部門
・ボゴタ短編映画祭(コロンビア、2020)インターナショナル・コンペティション
・フランス映画祭2020 横浜(日本、2020)マスタークラス・短編部門
Brillia Short Shorts Theater Online(ブリリア ショートショートシアター オンライン)
2008年2月から10年間横浜で運営したショートフィルム専門映画館「ブリリア ショートショート シアター」のブランドを引き継ぎ、国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」が厳選したショートフィルムを毎週公開。
会員登録後はオンライン上で、常時6-10作品を無料で視聴いただけます。短い時間ではありますが、人間の優しさや強さ、豊かな人生のヒントを教えてくれる、素晴らしい映画を皆さんの日常にお届けする映画館をめざし、映画を楽しむライフスタイルの最前線を取材した記事や、週末をより豊かにするお出かけ情報の掲載と共に展開しています。
https://sst-online.jp/